<そこにあるもの2010>
独りで生まれ 独りで死にゆく たった一つの個
流れる血 刻まれる記憶 歴史も人はそれぞれ違うのに なぜ 同じ月や花を見て美しいと感じるのだろう なぜ 死を悲しみ 生命を慈しむのだろう
私はそこに それぞれが繋がっている何か 共鳴する何か 眼には見えないけれども 確かに何かが有るのだと感じる
『そこにあるもの』
すぐそこ(it)にあるもの 血や地の底(bottom)にあるもの
そんな 形にならないものを形にしたいと思うのは
ただ 作品を通して
何かと 誰かと 共鳴し繋がっていたいだけなのかもしれない
そんな -祈り-
イメージそれは 線 色 質感 空気 音 と結びつき フォルムや形態は時間と空間で 変化する 自分のフィルターを通した 自然の断片 機械のパーツ そして用途の あるものないもの
金属は天然の鉱物 工業製品 マネー 様々な側面を持ち合わす 人と同様に刻まれた記憶 歴史 そして地に還る事 素材を前に 私の感情はあまり意味の無いものとすら思えてくる ただ 静かに対話しつつ互いの着地点を探ってゆく 作業
2010年 『N.E.Blood 佐々木里恵展』(リアスアーク美術館)によせて
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- (EN) <Things>:2007
- (JP) <そこにあるもの>:2007年 個展『そこにあるもの』(ギャラリー杜間道)によせて
- (JP)<そこにあるもの2010>:2010年 個展『N.E.Blood 展』(リアスアーク美術館)によせて
- (JP)<私の中のゲンジツ>:2014年 リアスアーク美術館20周年記念特別展『震災と表現 BOX ART~共有するためのメタファー』によせて