作品を纏う空気

気が付けばここ10年金属の時間ばかり優先して絵を描く時間が減っていたのですが、
今年になってから毎朝1番に必ず絵を描く時間にしています。

絵と言っても落書きみたいなもの。描ける時も描けない時もとにかく向き合う。
自分を解放して思いのままに自由に。
仕事じゃないから楽しいのかな?私の1番好きなひとときです。

(個展直前は出来ず、この時間が恋しい・・・)

その一部が発展して作品に結びついてくれるといいな、と願いつつ。

金属は硬く、加工に制限のある素材なので、素材と会話しながら進めてゆかないと形にならないのですが、そこが困難かつ醍醐味だと思ってます。
まだまだ勉強中の私。
イメージに合う技法を模索したり、新たに試みたり、いつも冒険しては遭難(失敗やら迷子やら)、そしてまた冒険開始。

最新作のペンダントライトは、私にとっては出来るかどうか手掛かりもなく空想だけで突き進んだ大きな挑戦でした。
新しい挑戦は実は

毎日夢に出るくらい怖い・・・

歩みです。

儚い質感と目の覚める様な鮮やかな青が大事な作品で
0.1mmの銅板と真鍮板をくしゃくしゃにして、青くしたかったのですが、
新しい色あげ方法が真鍮に合わなかったのか、手の力でモロモロに崩れてしまう程、脆くなってしまいました・・・。
驚愕・・・そしてひとつ勉強に。

(犠牲になった素材へ深い懺悔も)ごめんなさい・・・

金属は無理をすると割れたり、
中の組織が変化する事によって特性が変わることも。
何度も色々な箇所でつまづいては、やり直してようやく完成

しかし、リアルな形になってしまうと、
絵(私のイメージの世界)の中の空気感がどうしても削がれてしまうのですが、

作品を纏う空気

も、もっと作れると良いな・・・

いつも作品は完成しても課題が残ります。それが次の作品に繋がる原動力に。

明日から

「ささきりえ 暮らしの中のMetal art展」(art Truth・横浜)

が始まります。

横浜中華街にある素敵なギャラリーです。私は毎日在廊致します。お近くにお越しの際はお立ち寄り頂けたら幸いです。

また、ギャラリーHP内で出展作品の一部をネットでもご購入頂けます。
(会期2日目から公開されます)→横浜元町中華街 ギャラリー art Truth

ご不明な点などございましたら、ギャラリーまでお問い合わせ下さい。

Comments are closed.