地面、植物、空気、そして人体にも・・・金属の分子は巡っている
その感覚を持ちつつ、人と共に呼吸する造形・空間を浮遊する造形を作ってきました。
鍛金に出会って30年。
突然ですが、ここで一旦お休みとさせていただく決断をしました。
予定していた、この先3年分のスケジュールは全てキャンセルさせていただき
たくさんの方々にご迷惑をお掛けしてしまいました事、
お客様や応援して下さった方々、お一人お一人にご報告できず大変失礼しております。
ようやく文章が書けるようになりましたので、ここに、経緯とご報告をさせていただきます。
ここ数年、ぼんやり感じていた事。
体がしんどい・・・もっと軽く生きたい、と。
金属は大好きですが、出来る場所は決まっているし、工具もたくさんないとできない。
歌やダンス、演劇のような・・・身一つ・・・というのでしょうか?
そのような表現に憧れて、
金属でもっと軽くできないものだろうかと試行錯誤しておりました。
空間に絵を描くように自由で軽い、空間に溶け込む造形になりますようにと思っていましたが・・・
しかし、
道具も材料も、とにかく重いものばかりなので、腰が限界に。
粉塵や煤で汚くなる&肌荒れは日常でしたが、
時折アレルギーも出てくるように。
ここ数年はコロナや戦争も影響して、益々 ”軽くなりたい” 思いは強くなりました。
金属という素材は,国際情勢に強く直接影響する特殊な素材です。
金属が武器に使われているなどの想いと,私の使っている金属の価格が今までの三倍となるような時期もあり,その現実との狭間で悩んでいました。
また、物質に頼り過ぎてる自分と。
そんな中、2022年は今までにないくらい有難い大きなお仕事が重なりました。
心のスペースを空けながらあまり身体の負担にならないよう,進めていたのですが、あらゆる感覚が過敏になり、自分の出す金槌の音まで気になるようになりました。
そんなこんなで9月上旬から体調を崩し始め、
あんなに大好きだった仕事がどんどんできなくなってしまったのです。
一時は耳鳴りや幻聴、幻覚がひどく、体重も小6の時代の体重に・・・。
疑われる病気があったので、家族と相談の上、全ての金属造形家としての活動を休止する決断に至りました。
心・脳・身体・・・
自分の中の自分・社会の中の自分・・・
その繋がりを感じつつ。
しばらくは治療に専念しながら、
鍛金からは離れてしまいますが、クリエイティブな仕事は続けて行きたいので作品は作ってゆきたいと思っております。
まだまだ先の見えないトンネルの中ですが、その先の光の中でまた皆様にお目にかかれたら幸いです。
最後になりましたが、この秋展示会を開催いたしました、Gallery minne(鎌倉)、暮らしのうつわ花田(九段下)、ギャラリー水嶋(静岡)、ARTS RUSH(代官山)各ギャラリー&店舗オーナー、スタッフの皆様のご理解とご尽力に心より感謝申し上げます。
また、足をお運び頂きましたお客様に心からの感謝といつかまたお会いできますように願っております。(在廊できずに申し訳ございませんでした!)
暮らしのうつわ花田さんには、2人展のサンクスカード↓や
素敵な動画(HPのtopやInstagram)をたくさん作成していただきました。皆様のご協力に涙涙です。
尚、常設店【暮らしのうつわ花田(九段下)、ARTS RUSH(代官山)、Lier・幡(奈良)】では、引き続き各店舗との販売形態に合わせた形でのお取り扱いとなります。
どうぞよろしくお願い致します。